2009年07月20日

エコとヒト

「エコ罪びと」の告白


自分が使っているもの、Tシャツとかジーンズとか、コーヒーやビールの缶、エビやインゲンマメ、パソコンや結婚指輪などが、どうやって生産されて、どんな経路をたどって自分のもとにやってくるのか、取材したレポート。

基本的に「エコ」の立場からのレポートだけれど、発展途上国で、物を作っている人たちの労働環境や社会での自立などを、時にエコより優先して考えているところがいい、と私は思う。

たとえば、収穫から48時間以内にイギリスのスーパーに陳列されるケニアのインゲンマメは、確かに、空輸の膨大なエネルギーを使って届けられるエコじゃない野菜だ。
しかし、インゲンマメを輸出することで、生活をよくし、子どもに教育を受けさせられるようになった生産者の仕事を、奪うことは得策ではない。

また、価格競争の激しい、ジーンズを作るバングラデシュの工場の厳しい労働環境を知ると、自分がはいているものの来歴も心配になる。
それでも現地の人々は、はじめて女性が仕事を持てたのだから、先進国の人は購入ボイコットなんかしないでほしいという。それよりは、代金を少し、多めに払ってくれ、と。

ジーンズのレポートから、バングラデシュにかなりの量の綿を輸出するウズベキスタンの様子を見に行くフットワークの軽さも頼もしい。
いろんなことを考えさせるドキュメントだった。

考えさせられた結果、いろんなころがわかるというより、わからないことが増えてしまうので、やっかいなことにもなる。
「地産地消」がつねにいいわけではなく、「フェアトレード」は必ずしもフェアじゃなく、リサイクルは必ずしも環境によくはなく、ああ、じゃあどういうことを基準に考えたらいいんだろ。



posted by chiyo at 23:49| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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