2006年03月22日

ピアノの練習の時間だよ

新美南吉『ごん狐』は、私の涙作動装置。

母の敵とごん狐を兵十が撃ってしまった直後

「ごん、お前(まい)だったのか。いつも栗をくれたのは」
 ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。

このシーンで涙がでるのはもう条件反射的なことだ。
私の耳元で
「ごん、お前(まい)だったのか。」
とささやけば、涙腺のスイッチ作動。
「うぅぅ」じわっと涙が目にあふれる。

小学校の頃この作品が教科書で扱われることになった日にはあわてた。
何しろ条件反射で涙が出るんだから。
なるべく最後のシーンを読まないように。目に入っても涙が出ないように。
大変な苦労をしたものだった。

悲しい物語は世にあまたあれど、
こんなふうに条件反射で涙を流させるものは、他になかった。

だけども、21世紀にもなり、いいおばちゃんになってから、
そんなセリフがひとつ増えてしまった。
それが標題のセリフ。

手塚治虫の『鉄腕アトム』中の「地上最大のロボット」を
下敷きに浦沢直樹が大胆にリメイクした『PLUTO』。
第1巻に登場する。

そんな所で歌ってないで、早く帰っといで。
ノース2号……
ピアノの練習の時間だよ。

あ、だめだ。涙腺スイッチが……

『PLUTO』03豪華版、24日発売だそうです。(通常版は30日)
楽しみな反面、これ以上悲しいロボットの最期が続くと、こわい。

参考:青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/628_14895.html
posted by chiyo at 19:26| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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