ロマン・ポランスキーの『ゴーストライター』を観ました。
多くの自伝を手がけた実績を持つゴーストライター(代わりに執筆する人)に、イギリス元首相の自伝を書く仕事が舞い込んだ。破格の値段だと編集者も大喜びだけど、前任者が事故死(?)していたり、不穏な雰囲気も……というサスペンス。
原作は映画公開前くらいに読んでいて、映画を観ている間中「どんな話だっけ?」と物語の筋を復習することばかりになってしまい、映画として楽しめたかどうかは、疑問でした。
映画のせいなのか、自分のせいなのか。
「知っているから」というのが大きいのだと思いますが、結末は文字で読んだときのがずっと怖かったですね。映像になってしまうとずいぶん軽くなるように思いました。
そんなわけで、いまひとつ楽しめなかったけれど、島の荒涼とした風景は好み。あの映像は物語の筋とは関係なく眺めているのがいい気分でした。
物語を復習するといえば……
新作が出ると、必ずってわけじゃないけれど、たいていは読む中島京子さんの、『宇宙エンジン』という聞いたことのない作品が文庫で出ていたので購入したところ、読んだことある作品でした。がっくし、しながらも、1ページ目で気づく私、エライ!と思ったけれど、なんのことはない、なんで1ページ目で気づいたかって、1ページ目の本文に、文庫になる前のタイトルである「エ/ン/ジ/ン」という言葉が載ってたから。
タイトル変更で「騙された」って気もしないでもないけれど、せっかくだから再読することに。
この再読、なんだかとっても不思議な感覚で、読むと、どのページも「ああ、読んだ読んだ」と思うのだけれど、先は思い出せない。初読(っていいますかね)のときにはいい加減に読んでたんだな、という言い方もできるけれど、楽しい再読になりそうです。
全部読んだら、初めて読んだ時のことも思い出すかしら。
新しいメルマガ、『パリ20区、僕たちのクラス』という作品で書こうと準備はしているのですが、なかなか書く事やら考える事がまとまりません。
だいぶ前に録画してハードディスクに入っていたのをこのあいだ観て、ちょっとびっくりしたんです。何となくの噂で私はこの作品をドキュメンタリーなんだと思っていたのだけど、観はじめて数分で、あ、これはドキュメンタリーじゃないよな、と。急いで手元のiPhoneで検索して、ドキュメンタリータッチだけれど完全なフィクションだということを知りました。
ドキュメンタリーとそうじゃないものの差ってどこにあるのかな、なんてところに考えも飛んだ鑑賞でしたが、まあ、それは置いておいて、近々に書き上げます。
思いついたことをつらつら。久しぶりのblogでした。
2012年09月19日
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